感 応 道 交


     
     
   

月の美しさは夜空によって、
夜空の神秘的な明るさは月の光によって、引き立ちます。
互いが互いの存在によって、その美しさを補い合っているのです。


誰も人を喜ばせることが好きです。その理由を考えたことはありますか?
おそらく、相手の喜びが自分に返ってくることで、自分が出したエネルギーが有効に燃え、努力が実ったことを確認できるからだと思います。
「感応道交」とは、仏典の言葉です。仏様と信者の関係のみならず、その他にも意味深い言葉として、さまざまな解釈ができます。上の図をご覧ください。
私流に意訳し、英訳も試みました。

「感応道交」とは、互いの気持ちが応答しあうことによって、双方にエネルギーが流れ出し、行き交う様を表しているのだと思います。少々飛躍的ですが、最大限のエネルギーが交われば、112ではとどまらない大きな成長や発展が望める力学と捉えることができます。身近には上司と部下、取引先同士、家族や友人間、地域同士の連携、ひいては今の世界情勢では、国家間こそ「感応道交」による大きなエネルギーの交流が必要でしょう。地球と自然との関係も然りです。

「感応道交」を実践する際、より効果を上げるためにとっておきの秘訣があります。それは、エネルギーを垂直に流さず水平に流すこと。立場が、どちらが上でも下でもなく、お互いに必要な存在であることを理解すること。もし、エネルギーを上から下に流せば、底に落ちてゆくのみです。横に流せば、相手に届き交流することができます。

「やりなさい」から「やりましょう」というように、言葉一つでもエネルギーは力を発揮します。

家族や職場の小さな人間関係から国家間の大きな問題解決に至るまで、きわめて活用範囲の広い、こんなスーパー力学が存在することを見直してほしいものです。